当て逃げしてしまったかも|車に傷なしの場合の画像

◎ 本記事のポイント

  1. 当て逃げしてしまったかもという場合に警察へ連絡すべきかが分かる。
  2. 車をぶつけたかもと不安になった時の対処法が分かる。
  3. 適切な対応が3ステップで分かる。
  4. 当て逃げになった場合のリスクが分かる。
  5. 警察に連絡した場合に違反点数がどうなるかが分かる。

「あれ?今ぶつかったかも」と思ったけど、車を降りて確認しても傷が見つからない。

警察に電話するべきか迷う…

そんな状況になってはいないでしょうか?

 
たとえ、車に傷なしだとしても、当て逃げしてしまったかもという状況は要注意。

放っておくと、大変な状況になるかもしれません。

 
そんな場合には、警察に相談すべきなのでしょうか?

その答えと適切な対応方法について、分かりやすく解説していきます。

 
この記事を読めば、迷いがスッキリし、もしもの時にスムーズな対応ができるようになりますよ!

当て逃げしてしまったかも…傷なしの場合に警察へ連絡は?

傷なしでも当て逃げしてしまったかもと感じる男性の画像

車を運転していると、「今ぶつけてしまったかも…」となる場合があります。

ですが、車を降りて確認しても傷が見当たらない。

そんな時に思うのが次のこと。

 
警察に連絡した方がいいのかどうか?

結論から言うと、警察に連絡すべき

 
なぜ警察への連絡が必要なのかについて、詳しく解説していきますね。

当て逃げしたかもという場合は警察に相談すべき

「ぶつかったかもしれないけど、相手の車に傷が見当たらないから大丈夫かな?」

そう思ってしまう気持ちは分かります。

 
ですが、実はそんな考えが後で大きな問題を引き起こすこともあります。

道路交通法では、物損事故でも速やかに警察に報告することが義務付けられています。

 
特に、ぶつけたかどうかの確信がないケースでは、なおさら警察に相談しておくべきです。

例えば、一見傷が見えなくても、擦り傷やへこみがある場合も。

そうなると、後々トラブルに発展する可能性が高まるからです。

 
もしその場に監視カメラがあれば、記録として残っているかもしれません。

警察に通報していなかったばかりに、「当て逃げ」と判断されてしまうのです。

 
自分を守るためにも、そして万が一相手がいたときのためにも、警察に相談する選択は非常に重要。

迷ったら、まずは警察に相談する。

このことを意識しておきましょう。

警察に連絡しない方がリスクが大きい

当て逃げしてしまったかもと思っても、車に傷が見当たらなければ「まあいいか」と思うかもしれません。

でも、それはとても危険な判断です。

 
なぜなら、報告を怠ると報告義務違反という違反行為に該当するからです。

最大で三ヶ月以下の懲役、または5万円以下の罰金に処される可能性があります。

つまり、通報しなかったことで罪に問われる可能性があるのです。

 
「実際にぶつけたかどうか、はっきりしないから放っておこう」という考えは避けた方が無難です。

ぶつけた(当たった)かもしれないから、警察に相談しておこう」という考えが大切。

 
警察に連絡しておけば、何もなく終わる可能性もあります。

通報することで安心できるし、後から大ごとになる心配も減ります。

 
放置するリスクより、通報する安心感の方がずっと大きいのです。

しっかりと覚えておきましょう。

後日連絡するのはアリ?

「当たったかもしれないけど車体の傷はないから、後で落ち着いたら警察に連絡しよう」

そんな風に思っていませんか?

 
後日の連絡はNGです。

 
道路交通法72条1項では、交通事故が起きた場合には直ちに警察へ報告しなければならないと定められています。

ここでいう「直ちに」とは、事故の発生直後、つまりその場でという意味です。

 
後になってから報告すると、「報告義務違反」に該当します。

例えば、事故の当日ではなく、次の日や数日後に「やっぱり気になったから」と連絡した場合。

すでに相手が被害届を出していたら、「当て逃げ」とみなされてしまいます。

 
何より重要なのは、その場で確認してその場で通報することです。

「面倒」「時間がない」「たいしたことないと思った」などの理由で後回しにするのは、結果としてあなたの首を締める行動になりかねません。

 
その瞬間の行動が、自分を守る最大の防御になります。

たとえ軽い接触であっても、「当たったかもしれない」と感じたら、即連絡が鉄則です。

当て逃げをすると後日警察から連絡来る可能性もある

当て逃げかもしれないと思ったけれども、車に傷がなかったから何もしなかった。

そんな場合、ある日突然警察から電話がかかってくることがあります。

 
「あなたの車が当て逃げの疑いで調べられています」と言われたら、強い不安や後悔に襲われるでしょう。

今は多くの駐車場や道路に防犯カメラが設置されていて、また車のドライブレコーダーも普及しています。

少しでもナンバーが記録されていれば、警察が車の所有者を特定するのは簡単です。

 
あなたが「大丈夫だっただろう」と思っていたとしても、相手や第三者が証拠を持っていたら、立場はかなり不利になります。

特に、自分から通報していなかった場合、「逃げた意図があった」と見なされる可能性が高くなります。

そうなると、行政処分や刑事罰の対象になるリスクも出てくるのです。

 
逆に、事故の直後に自分から警察に連絡していれば、たとえ軽微な事故だったとしてもトラブルに発展しにくいです。

この違いはとても大きいです。

 
だからこそ、「何もないかも」ではなく「念のために連絡しておこう」という考えが必要です。

その場しのぎではなく、後悔しない判断を心がけましょう。

当て逃げしてしまったかも|車には傷なしの場合の対応3ステップ

車をぶつけたかもと不安になって警察を呼ぶ女性

「車に傷はないけど、当て逃げしてしまったかも…」という場合、どうすればよいか戸惑いますよね。

何もせずに放置してしまうと、後々とんでもないトラブルに発展することもあります。

 
では、どのような対応を行えばよいのでしょうか?

対応が次の3ステップ。

  1. ぶつけたかもと思う場所を確認する
  2. ドライブレコーダーを確認する
  3. 警察に連絡をする

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

① ぶつけたかもと思う場所を確認する

まずやるべきことは、ぶつけたかもという場所をしっかり確認することです。

なぜなら、音や感覚だけでは本当にぶつけたかどうかは判断できないからです。

 
自分の車だけでなく、可能であれば相手の車(または対象物)も確認できるとベストです。

ただし、相手の車に触るのはNGなので、目視で分かる範囲に留めましょう。

 
また、車の色や素材によっては、少し離れた場所から見ると傷が見えないケースもあります。

そのため、角度を変えたり光を当てて丁寧にチェックしてください。

もし塗料や擦り傷がついていたり、へこみがあれば、接触した可能性が高いです。

 
とはいえ、軽く当たった程度だと外見の傷が分かりにくいこともあります。

車のボディに衝撃を吸収する素材が使われているためです。

 
あなたの車にも、相手の車にもかすり傷一つ見当たらないと確信できれば、このステップで終了でも構いません。

ただし、もしまだ確信が持てなければ、次のステップに進みましょう。

② ドライブレコーダーを確認する

次に確認すべきなのが、ドライブレコーダーの映像です。

記憶や感覚というのは、どうしても曖昧な部分があります。

ですが、映像は客観的な証拠になります。

 
ぶつかった瞬間の映像や音が残っていれば、「何に当たったのか」「本当に当たっていたのか」などを客観的に判断する材料になります。

記憶と異なる部分や勘違いがあれば、映像で判明することもあるでしょう。

 
また、ドライブレコーダーの映像は警察に連絡する時にも、大変役に立ちます。

録画の保存時間には限りがあるため、できるだけ早く確認しましょう。

誤って上書きされないように、確認した後はロックをかけておくとより安心です。

 
ぶつけたかもと思う場所の確認、ドライブレコーダーの確認でぶつけていないと確信できれば、ここで終了で構いません。

もし疑念や不安が残るのであれば、次のステップに進みましょう。

③ 警察に連絡をする

最後のステップが警察への連絡です。

このステップが一番大切だと言えます。

なぜなら、仮に傷が見つからなくても「事故かもしれない」と感じた時点で連絡をしておけば、自分の立場を守ることができるからです。

 
警察に報告することで、事故の記録が正式に残ります。

たとえ軽い接触であっても、警察に通報しなかった場合は報告義務違反として処分される可能性もあります。

 
一方で、先に自分から連絡していれば、当て逃げとは扱われず、警察も丁寧に対応してくれます。

「傷がないから、連絡しなくていいだろう」とついつい思いがちです(^^;)

 
ですが、今は監視カメラやドライブレコーダーが当たり前の時代。

予期しない形で事実が明るみに出ることもあるため、少しでも不安があれば連絡しておくのがベストです。

警察の連絡は気が進まないかもしれませんが、あなた自身を守るためにもしっかりと行っておきましょう!

警察に連絡をしない場合のリスクとは?

当て逃げしてしまったかもと不安になるドライバーの画像

「当て逃げしてしまったかもしれないけど、気のせいかもしれないし、大事にはならないだろう。」

そんなふうに思って警察に連絡しないのは、リスクの大きい選択です。

 
警察への通報を怠ったことで、後から思わぬ形でトラブルになる可能性があります。

では、具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか?

 
このセクションでは、警察に連絡しなかった場合に起こりうるリスクについて、お伝えしていきます。

誰かが警察に通報すれば当て逃げで罰せられる可能性も

自分では「傷をつけていないし、大丈夫だろう」と思っていても、誰かがぶつけたところを見ている可能性があります。

もし事故の瞬間を見ていた第三者がいる場合、話は大きく変わってきます。

 
なぜなら、その目撃者が警察に通報していれば、あなたが当て逃げをした加害者として扱われてしまうからです。

たとえあなたが事故の自覚がなかったとしましょう。

ですが、見た人からすれば「ぶつけてそのまま立ち去った」と見えてしまう可能性があるのです。

 
もし近くにいた人がスマホで撮影していたら、あなたの車種やナンバーが記録されている可能性もあります。

また、コンビニや商業施設の駐車場では、防犯カメラが作動しているため、映像が残っているかもしれません。

 
つまり、第三者の通報や映像によって、警察があなたを加害者として調べ始めることは十分にありえるのです。

その時に警察に連絡をしていなかったという事実が、あなたを一気に不利な立場にします。

 
だからこそ、目撃者の有無にかかわらず、「念のため通報しておく」ことが非常に大事なのです。

相手が警察に被害届を提出する可能性

当てられた相手が警察に被害届を提出するケースもあります。

この場合、あなたが当て逃げの加害者として捜査の対象になることもあります。

 
もしあなたが警察に連絡をしていなかった場合、「事故後に逃げた」と判断されかねません。

その結果、「報告義務違反」の違反行為に問われる可能性があります。

具体的には、違反点数が加算され、罰金や懲役といった刑事処分の対象にもなってしまうのです。

 
被害届を出されて、もしあなたが特定されたとします。

そうなれば、事情説明をしなければならなくなり、精神的にも大きなストレスになることは間違いありません。

 
そのため、「何もなかった」と自己判断せずに、警察に先に連絡しておくことが、後のトラブル回避にも繋がります。

もし傷やへこみがあった場合に自動車保険を利用できなくなる

その場では傷やへこみがないと思っても、後から「やっぱり車に傷やへこみがあった…」となるケースもあります。

修理代がかかる場合だと、自動車保険を使いたいと考える方も多いでしょう。

 
その際、大きな問題になるのが交通事故証明書です。

自動車保険を使うためには、交通事故証明書の提出がほぼ必須となります。

そしてこの証明書は、警察への事故報告がなければ発行されません。

 
つまり、事故後に「修理が必要」になったとしても、警察に通報していなければ、保険が使えないという状況になるのです。

保険会社に連絡しても「警察に届け出ていないなら対応不可」と断られるケースは少なくありません。

 
その結果、自腹で修理費を支払わなければなりません。

自動車保険でのトラブルを未然に防ぐためにも、「後で困らないための連絡」は絶対にしておくべきです。

 
後々の安心のためにも、事故を感じた時点での連絡を心掛けておきましょう。

当て逃げにならないために意識すべきポイントとは?

警察に電話をする女性の画像

「当て逃げしてしまったかもしれない…」という状況の場合、どうすべきか迷うものです。

車に傷やへこみが見当たらない場合、「そのままで大丈夫かも」と判断してしまいがちです。

 
そこで、最後のセクションでは、次のような疑問についてお伝えしていきます。

  • もし当て逃げになった場合、どのような罰則になるのか?
  • 警察に連絡すると違反点数に影響するのか?

それでは、見ていきましょう。

当て逃げになった場合の罰則は?

当て逃げと判断されたときに科せられる罰則は、具体的にどのような内容でしょうか?

軽い事故であっても、その場を立ち去った場合は「危険防止措置義務違反」や「報告義務違反」として、行政処分や刑事処分の対象になります。

 
行政処分としての罰則の点数が下記です。

  • 危険防止措置義務違反:5点
  • 安全運転義務違反:2点

7点の違反点数が加算されると、30日の免許停止処分になります。

 
さらに、刑事処分として「1年以下の懲役」または「10万円以下の罰金」が科せられることもあるのです。

注意したいのが、「意図的に逃げたつもりはない」という言い訳が通じないことです。

 
事故現場をそのまま離れたという事実があれば、当て逃げと見なされてしまいます。

つまり、事故を起こしたのに何もせずに立ち去るのは、思った以上にリスクが高いということ。

 
適切な対応を怠れば、後になって大きなペナルティを受けることになります。

警察に連絡しても違反点数は付かない

意外に知られていないのが、物損事故であれば違反点数はつかないという点です。

つまり、車をぶつけたかもしれないと感じたときに警察に連絡をしても、免許の点数に影響することは基本的にありません。

 
違反点数が加算されるのは、基本的には人身事故の場合です。

そのため、「違反点数がつくのが怖いから、警察に連絡しない」という判断は誤った認識です。

 
むしろ、通報しなかったことで「報告義務違反」に問われ、罰則の対象になってしまう方がはるかにリスクが高いです。

例えば、軽くこすっただけで傷が見えなくても、後になって相手が「車に異常がある」と主張してくる可能性もあります。

その時、警察への連絡がなければ、あなたが「隠そうとした」と疑われてしまうかもしれません。

 
事故の有無があやふやな時点で警察に連絡をしておけば、それがあなたにとっての防衛策になるのです。

違反点数がつかないどころか、後のトラブルを避けるための対応策と言えるでしょう。

車をぶつけたかもと不安になったらすぐに適切な対応を

ここまでお伝えしてきたように、当て逃げのリスクは非常に大きいです。

だからこそ、「車をぶつけたかもしれない」と思ったその瞬間が分岐点になります。

 
まず行うべきことは、すぐに安全な場所に車を止めて確認すること。

そして、あなたの車のみならず、できれば相手の車の傷やへこみを確認しましょう。

 
さらにドライブレコーダーがあるなら、その映像を確認するのも有効です。

何かしらの音や衝撃を感じたのであれば、映像を見ておくことで、後のトラブル時にも役立ちます。

 
そして、早めに警察に連絡をすること。

もしその場を離れてしまったのであれば、すぐに戻るようにしてくださいね。

 
上記の行動がすべて、あなたを守る盾になります。

当て逃げと判断されれば、前科がつく可能性もありますし、損害賠償や免許停止といった大きな負担がのしかかってきます。

 
一方で、適切な対応をしておけば、リスクはかなり低く抑えられるのです。

繰り返しますが、不安を感じたらその場で迷わず対応する

このことをしっかりと意識しましょう!

当て逃げしてしまったかも|車に傷なしの場合の総まとめ

車に傷なしだが当て逃げしてしまったかもという場合について、振り返っておきましょう。

◎ 記事のポイントまとめ

  1. 当て逃げしてしまったかもという場合、警察に連絡すべきである
  2. 傷が見当たらない場合でも、ぶつけた場合は報告義務がある
  3. 当て逃げしてしまった場合は報告義務違反になる
  4. 自分の車に加えて、できれば相手の車の傷やへこみも確認する
  5. ドライブレコーダーを確認すれば、ぶつかったかどうかの判断材料になる
  6. 傷がないからといって、事故がなかったとは限らない
  7. 事故が起きた場合には、その場で直ちに警察へ報告しなければならない
  8. 監視カメラで当て逃げが後日発覚することがある
  9. 相手が警察に被害届を出していた場合、警察から連絡が来る可能性がある
  10. 事故直後に警察へ連絡していれば、違反点数が付くことは基本的にない
  11. 事故証明がないと、自動車保険は使えない
  12. 当て逃げとして処罰になれば、30日の免許停止処分となる
  13. ぶつけたかもと不安があれば、警察への連絡を行うことが重要
  14. 当て逃げしてしまったかもと思っても、何もしないのは非常にリスクの大きい選択

 
「当たった感じはしたけど、車に傷はないし…」

そんな場合に、何もせずスルーしてしまうのは非常に危険です。

 
当て逃げとなれば、免許停止処分の重い処罰が下ります。

ご紹介した3ステップによって、適切な対応を行いましょう。

 
迷ったら、まずは警察に相談

しっかりと頭に入れておいてくださいね!